*

IPCCからの情報、どのようにCO2削減を進めていけばよいのか?

公開日: : 最終更新日:2014/04/19 エネルギー関連ニュース

お疲れ様です。

IPCCからの報告書がでましたが、私たちエネルギーに関係する事業者に何ができるのでしょうか?

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140415-00010001-alterna-env&p=2

国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は4月13日、第3作業部会の新たな報告書を発表しました。

IPCCは世界の科学者の最新の研究成果をもとに、温暖化について数年おきに評価報告書をまとめています。これにより、IPCCは「温暖化の認知を高めた」として2007年のノーベル平和賞を受賞しました。今回の報告書は7年ぶりとなります。

4月13日、WWF(世界世界自然保護基金)ジャパンの気候変動・エネルギープロジェクトリーダーである小西雅子さんから情報提供がありましたので、そのポイントをご紹介しながら、新しい報告書を読み解いて行きます。
(以下引用)
◆今までの第1、第2作業部会の報告書は自然科学が中心だったが、今回の「政策の科学」は、同じ科学でも社会科学の範疇となり、経済学や何が衡平かなどの倫理まで含む内容となった。

◆このため激しい議論が戦わされた。会期を一日延長して6日間にわたって最後は徹夜で行われた作業は非常に難航しましたが、なんとか要約の承認作業が終了して発表にこぎつけた。

◆温室効果ガス排出量の約65%を、化石燃料を使用することと工業プロセスからのCO2排 出量が占めている。排出量は近年さらに増加しており、過去40年の間に過去からの人為的CO2累積排出量の半分を排出している。

◆このまま現状以上の温暖化対策を何も行わないなら排出量は減少に向かわず、2100年に約4度前後も上がってしまう可能性が高い。

◆2度未満に抑えるためのシナリオ では、エネルギーシステムを大幅に変える必要があり、エネルギー供給からの排出量を2040年から2070年の間には2010年に比べて90%以上減少しなければならない。

◆2度未満に抑えるシナリオでは、2050年には温室効果ガスの排出量を2010年比で40~70%削減する必要がある。2100年には排出量をゼロにするかマイナスにしなければならない。

◆ 今日すでにある対策以上の温暖化対策の実施を遅らせて、2030年までそのままの傾向でいくと、2030年以降にそのツケが周り、必要となる削減ペースが至極困難な水準となる。その結果、2度未満に抑えることが非常に困難になる。つまり、早期の対策が急務だ。

◆電力を脱炭素化していくことが、経済性の高い削減方法であり、2050年に電力に占める低炭素エネルギーの割合を、30%から80%に引き上げることが必要なこと。

◆低炭素エネルギーには、自然エネルギー、原発、CCS(二酸化炭素の地中貯蔵)が含まれる。ただし原発にはリスクがあり、CCSはまだ大規模な商業化の段階に入っていないことが明示されている。

◆石炭の継続使用が、世界の脱炭素化を妨げてきたこと。石炭を最新鋭のガス火力やコジェネに代替することによって、大幅に排出量を減らすことができる。

◆2度未満に抑えるために必要なコストは、消費ベースの経済成長率を、ごくわずかに下げるだけ(1.6%成長するところを1.56%に下げる程度など)。

◆排出量の大幅な削減には、投資の流れを大きく変革し、化石燃料への投資から、低炭素エネルギーへ投資をシフトすることが必要なこと。
(引用終わり)
小西さんによると、報告書は「産業革命前に比べて2度未満に抑えることはまだ可能であること」を明示した一方で、「その達成は対策を遅らせれば遅らせるほど、高くつき、やがては不可能となってしまう」こともはっきりと突きつけています。(オルタナ編集長 森 摂)
(この続きは、朝日新聞社WEBRONZAの筆者連載コーナーに近日掲載します)


関連記事

no image

東芝蓄電池の新モデル販売!普及するか?補助金は?

お疲れ様です。 家庭用蓄電池の動きが少し加速してきました。 業務用蓄電池はまだまだ高額な

記事を読む

no image

本当に必要な電力対策は?

お疲れ様です。 ISEPより「電力は足りる」との調査結果がでました。 更に、 「エネルギー

記事を読む

o03200214index.iapp

電気代が上がって会社が倒産?解雇?

この夏の電気料金は上昇していますか? 電気代があがって会社が倒産する?解雇する?という記事がありま

記事を読む

no image

エネルギー基本計画案を了承、補助金事業の行方は?

お疲れ様です。 新たなエネルギー基本計画案が了承されました。 震災以降初めての基本計画で

記事を読む

no image

家庭用電力小売りに新規参入。

お疲れ様です。 電力小売り自由化に向けて各様々な動きを始めていますね。 プロパンガス大手の日本瓦

記事を読む

no image

電力会社にはできなくても、私にはできること

お疲れ様です。 電力会社の経営状況が危うくなってきているようです。 北海道電力と九州電力。 こ

記事を読む

no image

東京都のエネルギー政策が成果を出す理由

お疲れ様です。 現在、国単位だけでなく、自治体単位でエネルギー政策は動いています。 その中でひと

記事を読む

no image

電力確保。次の課題は?

お疲れ様です。 電力事業の参入、止まらないですね。 地場のガス小売り企業まで参入しています。

記事を読む

no image

電力小売り自由化の拡大!!

お疲れ様です。 家庭向け電力小売りの自由化に向けて、新電力の電力事業への参入を届け出た企業が多数あ

記事を読む

no image

ゲームでエネルギーシフトをクリアできるのか?

お疲れ様です。 いろんなことを考える人がいるんですね。 エネシフゲーム、私も一度してみた

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

    • 環境ビジネス
    • 一般社団法人環境共創イニシアチブ
    • 環境省
    • クール・ネット東京
    • エネポ
    • 経済産業省、資源エネルギー庁
    • 政府の節電ポータルサイト
    • 環境エネルギー政策研究所
    • 財務省
    • イーアンドイープラニング
    • スマートエナジー株式会社
    • 蓄電節電ドットコム
    • CO2削減ナビ
    • 省エネルギーセンター
PAGE TOP ↑